エスエムティーピートハ?メールが届くまでには、実はいくつかの通信の仕組みが働いています。その中でSMTPは、メールを送るときに使われる基本的な通信のルールです。この記事では、SMTP通信の流れを順番に解説します。目次SMTPとはSMTP通信の基本的な流れSMTPコマンドで見る通信のしくみまとめ■ 1. SMTPとはSMTP(エス・エム・ティー・ピー)とは 「Simple Mail Transfer Protocol」の略です。 これは、メールを送信するための約束ごと(通信ルール) です。たとえば、あなたがメールを送るとき、メールソフト(Gmailなど)は「送信サーバー」と呼ばれるコンピュータにメールを送ります。 このときに「どんな順番で」「どんな言葉(命令)」でやりとりするかを決めているのがSMTPです。 ■ 2. SMTP通信の基本的な流れSMTPの通信は、以下のようなステップで進みます。接続(Connect) メールソフトが送信サーバーに接続します。 例:「こんにちは、今からメールを送りますよ」とサーバーに声をかけるイメージです。挨拶(HELO/EHLO) 接続後、クライアント(送信側)はサーバーに自分の名前を名乗ります。 コマンド例:HELO example.com サーバーは「OK」と応答します。送信者情報の通知(MAIL FROM) どのアドレスからメールを送るのかを伝えます。MAIL FROM:<sender@example.com> サーバー:「OK、送信者を確認しました。」受信者情報の通知(RCPT TO) 誰に送るのかを伝えます。RCPT TO:<receiver@example.com> サーバー:「OK、受信者を確認しました。」メール本文の送信(DATA) メールの内容を送ります。DATA (ここに本文) . 本文の終わりはピリオド(.)だけの行で示します。 サーバー:「メールを受け取りました。」通信終了(QUIT) 最後に通信を終了します。QUIT サーバー:「通信を終了します」 これでメール送信が完了です。■ 3. SMTPコマンドで見る通信のしくみここでは実際のSMTP通信のやりとりを、簡略化した形で紹介します。クライアント:HELO mypc.local サーバー :250 Hello mypc.local クライアント:MAIL FROM:<taro@example.com> サーバー :250 OK クライアント:RCPT TO:<hanako@example.net> サーバー :250 OK クライアント:DATA サーバー :354 Start mail input; end with <CRLF>.<CRLF> クライアント:(本文送信) :Subject: Hello :こんにちは、テストメールです。 :. サーバー :250 OK: queued as 12345 クライアント:QUIT サーバー :221 Bye このように、SMTP通信は「送る側と受け取る側が会話をするように」命令と応答を繰り返して進みます。 これが、あなたが「送信」ボタンを押してからメールが送られるまでの裏側です。 ■ 4. まとめSMTPは、メールを送るためのルール。メールソフトとサーバーが「HELO」「MAIL FROM」「RCPT TO」などのコマンドで会話しながら通信します。一連の流れを理解することで、メール送信のトラブルにも強くなれます。
技術情報
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SMTPとは?
最終更新日:
2025年11月7日エスエムティーピートハ?
メールが届くまでには、実はいくつかの通信の仕組みが働いています。その中でSMTPは、メールを送るときに使われる基本的な通信のルールです。この記事では、SMTP通信の流れを順番に解説します。
目次
■ 1. SMTPとは
SMTP(エス・エム・ティー・ピー)とは 「Simple Mail Transfer Protocol」の略です。
これは、メールを送信するための約束ごと(通信ルール) です。
たとえば、あなたがメールを送るとき、メールソフト(Gmailなど)は「送信サーバー」と呼ばれるコンピュータにメールを送ります。
このときに「どんな順番で」「どんな言葉(命令)」でやりとりするかを決めているのがSMTPです。
■ 2. SMTP通信の基本的な流れ
SMTPの通信は、以下のようなステップで進みます。
メールソフトが送信サーバーに接続します。
例:「こんにちは、今からメールを送りますよ」とサーバーに声をかけるイメージです。
接続後、クライアント(送信側)はサーバーに自分の名前を名乗ります。
コマンド例:
サーバーは「OK」と応答します。
どのアドレスからメールを送るのかを伝えます。
サーバー:「OK、送信者を確認しました。」
誰に送るのかを伝えます。
サーバー:「OK、受信者を確認しました。」
メールの内容を送ります。
本文の終わりはピリオド(.)だけの行で示します。
サーバー:「メールを受け取りました。」
最後に通信を終了します。
サーバー:「通信を終了します」
これでメール送信が完了です。
■ 3. SMTPコマンドで見る通信のしくみ
ここでは実際のSMTP通信のやりとりを、簡略化した形で紹介します。
このように、SMTP通信は「送る側と受け取る側が会話をするように」命令と応答を繰り返して進みます。
これが、あなたが「送信」ボタンを押してからメールが送られるまでの裏側です。
■ 4. まとめ