レシーブドヘッダトハ?メールは、送信者から受信者へ届くまでに、いくつものサーバーを通って送られています。 その通り道を記録しているのが「Receivedヘッダー」です。 普段は見ることのない部分ですが、メールの配信経路やトラブルの原因を調べるときに重要な役割を果たします。 この記事では、Receivedヘッダーの基本的な仕組みと、どんなときに役立つのかをわかりやすく紹介します。目次Receivedヘッダーとはどんな情報が記録されているのかReceivedヘッダーの構造どのように増えていくのか確認する方法どんなときに役立つのかまとめ■ 1. Receivedヘッダーとは◇ メールの通り道を記録する情報Receivedヘッダー(レシーブドヘッダー)は、メールが送信者から受信者に届くまでに通過したサーバーを記録するための情報です。 メールがサーバーを通過するたびに、そのサーバーが「私はこのメールを受け取りました」という記録を残します。 そのため、1通のメールに含まれるReceivedヘッダは1つではなく、通過したサーバーの数だけ存在します。◇ なぜ必要なのかメールがインターネットを経由して届く仕組み上、途中でトラブルが起こることがあります。 Receivedヘッダを見れば、どのサーバーで問題が起きたのかを確認できます。 つまり、メールの経路をたどるための「足あと」のようなものです。■ 2. どんな情報が記録されているのか◇ 記録される主な項目Receivedヘッダーには、次のような情報が記録されています。項目内容の例意味frommail.sender.com (192.0.2.1)どのサーバーから送られたかbymail.receiver.jp (203.0.113.5)どのサーバーが受け取ったかwithESMTPどんな通信方法(プロトコル)を使ったかdateWed, 10 Oct 2025 12:00:00 +0900メールを受け取った日時◇ 記録の例Received: from mail.sender.com (192.0.2.1) by mail.receiver.jp (203.0.113.5) with ESMTP; Wed, 10 Oct 2025 12:00:00 +0900 1つのヘッダの中に、送信元・受信先・通信方式・日時などが記録されています。■ 3. Receivedヘッダーの構造◇ 下から上に読むのがポイントReceivedヘッダーは、メールがサーバーを通過するたびに「上に追加されていく」構造になっています。 つまり、一番下のReceivedヘッダーが最初に記録されたもので、上に行くほど新しいものになります。 【例】Received: from serverC by serverD ... Received: from serverB by serverC ... Received: from serverA by serverB ... この場合、最初にserverAから送信され、serverB・Cを中継し、最終的にserverDで受信されたことがわかります。■ 4. どのように増えていくのか◇ メールは複数のサーバーを経由して届くメールは、送信者のメールサーバー → 中継サーバー → 受信者のメールサーバー、というように複数のサーバーを経由します。 各サーバーが「このメールを受け取りました」と記録を追加するため、メールが遠くの国を経由したり、大規模なサービスを使った場合などは、Receivedヘッダーが何行も記録されることがあります。◇ ヘッダーの順番でトラブルの発生箇所を特定もしメールの遅延や不達が発生した場合、どのサーバーで時間がかかっているかをReceivedヘッダーの日時を見比べることで調べられます。■ 5. 確認する方法◇ メールソフトで「ヘッダー情報」を表示普段のメール画面ではReceivedヘッダーは表示されませんが、ほとんどのメールソフトやWebメールには「ヘッダー情報を表示」する機能があります。Gmail:メールを開き、右上の「︙」メニュー → 「メッセージのソースを表示」Outlook(WEB版):メールを右クリック → 「表示」 → 「メッセージの詳細を表示する」Thunderbird:メニュー → 表示 → メッセージのソースこうした機能で、Receivedヘッダーを含むメールの通信経路を確認できます。■ 6. どんなときに役立つのか◇ メールが遅れて届くときの原因調査メールが遅れて届く場合、Receivedヘッダーを確認すれば、どのサーバーで遅延やエラーが起きているかの調査ができます。◇ 迷惑メールの送信元調査スパム(迷惑メール)やなりすましメールが届いた場合も、Receivedヘッダーを見ることで、本当の送信元サーバーを特定する手がかりになります。 ただし、悪意のある送信者が情報を偽装している場合もあるため、慎重な確認が必要です。■ 7. まとめReceivedヘッダーは、メールがどのような経路で送られてきたかを記録するための情報です。メールが通ったサーバーごとに1行ずつ追加される一番下の行が最初に通ったサーバー、一番上が最後のサーバーメールの遅延やエラーの原因を調べる手がかりになる普段は意識することのない情報ですが、メールの仕組みを理解したり、トラブルの際に原因を特定するうえで非常に重要な役割を持っています。
技術情報
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Receivedヘッダーとは?
最終更新日:
2025年12月9日レシーブドヘッダトハ?
メールは、送信者から受信者へ届くまでに、いくつものサーバーを通って送られています。
その通り道を記録しているのが「Receivedヘッダー」です。
普段は見ることのない部分ですが、メールの配信経路やトラブルの原因を調べるときに重要な役割を果たします。
この記事では、Receivedヘッダーの基本的な仕組みと、どんなときに役立つのかをわかりやすく紹介します。
目次
■ 1. Receivedヘッダーとは
◇ メールの通り道を記録する情報
Receivedヘッダー(レシーブドヘッダー)は、メールが送信者から受信者に届くまでに通過したサーバーを記録するための情報です。
メールがサーバーを通過するたびに、そのサーバーが「私はこのメールを受け取りました」という記録を残します。
そのため、1通のメールに含まれるReceivedヘッダは1つではなく、通過したサーバーの数だけ存在します。
◇ なぜ必要なのか
メールがインターネットを経由して届く仕組み上、途中でトラブルが起こることがあります。
Receivedヘッダを見れば、どのサーバーで問題が起きたのかを確認できます。
つまり、メールの経路をたどるための「足あと」のようなものです。
■ 2. どんな情報が記録されているのか
◇ 記録される主な項目
Receivedヘッダーには、次のような情報が記録されています。
◇ 記録の例
1つのヘッダの中に、送信元・受信先・通信方式・日時などが記録されています。
■ 3. Receivedヘッダーの構造
◇ 下から上に読むのがポイント
Receivedヘッダーは、メールがサーバーを通過するたびに「上に追加されていく」構造になっています。
つまり、一番下のReceivedヘッダーが最初に記録されたもので、上に行くほど新しいものになります。
【例】
この場合、最初にserverAから送信され、serverB・Cを中継し、最終的にserverDで受信されたことがわかります。
■ 4. どのように増えていくのか
◇ メールは複数のサーバーを経由して届く
メールは、送信者のメールサーバー → 中継サーバー → 受信者のメールサーバー、というように複数のサーバーを経由します。
各サーバーが「このメールを受け取りました」と記録を追加するため、メールが遠くの国を経由したり、大規模なサービスを使った場合などは、Receivedヘッダーが何行も記録されることがあります。
◇ ヘッダーの順番でトラブルの発生箇所を特定
もしメールの遅延や不達が発生した場合、どのサーバーで時間がかかっているかをReceivedヘッダーの日時を見比べることで調べられます。
■ 5. 確認する方法
◇ メールソフトで「ヘッダー情報」を表示
普段のメール画面ではReceivedヘッダーは表示されませんが、ほとんどのメールソフトやWebメールには「ヘッダー情報を表示」する機能があります。
こうした機能で、Receivedヘッダーを含むメールの通信経路を確認できます。
■ 6. どんなときに役立つのか
◇ メールが遅れて届くときの原因調査
メールが遅れて届く場合、Receivedヘッダーを確認すれば、どのサーバーで遅延やエラーが起きているかの調査ができます。
◇ 迷惑メールの送信元調査
スパム(迷惑メール)やなりすましメールが届いた場合も、Receivedヘッダーを見ることで、本当の送信元サーバーを特定する手がかりになります。
ただし、悪意のある送信者が情報を偽装している場合もあるため、慎重な確認が必要です。
■ 7. まとめ
Receivedヘッダーは、メールがどのような経路で送られてきたかを記録するための情報です。
普段は意識することのない情報ですが、メールの仕組みを理解したり、トラブルの際に原因を特定するうえで非常に重要な役割を持っています。