ディーエヌエストハ?インターネットでホームページを開くとき、私たちは「www.example.com」のような文字のアドレスを入力します。 しかし、インターネット上では数字のアドレス(IPアドレス)で通信が行われています。 この「文字の住所」と「数字の住所」をつなぐ仕組みがDNSです。 この記事では、DNSの役割や仕組み、そして正引き・逆引き、DNSレコードについてもわかりやすく説明します。目次DNSとは何かDNSの基本的な仕組みDNSの正引きと逆引きDNSレコードの種類と役割DNSが使われる身近な例まとめ■ 1. DNSとは何か◇ インターネットの「名前と住所をつなぐしくみ」 DNS(ディーエヌエス)とは「Domain Name System」の略で、「ドメイン名(例:example.com)」と「IPアドレス(例:203.0.113.10)」を対応づける仕組みです。 人間は文字の名前を覚えやすいですが、コンピューターは数字のアドレス(IPアドレス)で通信します。 DNSは、この「名前」と「数字」を結びつける“インターネットの電話帳”のような存在です。■ 2. DNSの基本的な仕組み◇ 名前をIPアドレスに変える流れ たとえば、あなたがブラウザに「www.example.com」と入力したとします。 そのときの流れは次のようになります。パソコンが「www.example.comのIPアドレスを教えて」とDNSサーバーに問い合わせる。DNSサーバーが、その名前に対応するIPアドレス(たとえば 203.0.113.10)を調べて返す。パソコンはそのIPアドレスを使って、目的のサーバーと通信を行う。このように、DNSはインターネット通信の「出発点」となる大切な仕組みです。■ 3. DNSの正引きと逆引きDNSの動きには、主に「正引き」と「逆引き」という2つの方向があります。◇ 正引き(名前からIPアドレスを調べる)「正引き」とは、ドメイン名からIPアドレスを調べることです。 たとえば、「www.example.com → 203.0.113.10」のように、名前を数字に変換します。 これは、ホームページを開くときやメールを送るときなどに使われています。◇ 逆引き(IPアドレスから名前を調べる)「逆引き」とは、その逆で、IPアドレスからドメイン名を調べることです。 たとえば、「203.0.113.10 → www.example.com」のように、数字から名前を探します。 逆引きは、通信元を確認したり、不正アクセスを防ぐときなどに使われることがあります。■ 4. DNSレコードの種類と役割DNSの情報は「レコード」と呼ばれる単位で管理されています。 レコードは、どんな情報を登録するかによって種類が分かれています。レコード名内容例Aレコードドメイン名に対応するIPv4アドレスを登録するwww.example.com → 203.0.113.10AAAAレコードドメイン名に対応するIPv6アドレスを登録するwww.example.com → 2001:db8::1234MXレコードメールサーバーの情報を登録するexample.com → mail.example.comTXTレコードテキスト情報を登録する(SPF・認証などに使用)“v=spf1 include:_spf.google.com ~all”◇ DNSレコードはどのように使われているのかDNSレコードは、正引きや逆引きの動作を支える基本的なデータとして使われています。正引きの場合:AレコードやAAAAレコードが使われ、ドメイン名からIPアドレスを調べるときに利用されます。 たとえば、Webブラウザが「www.example.com」を開く際には、Aレコードを参照して正しいサーバーの場所を探します。逆引きの場合:PTRレコードという種類のレコードが使われ、IPアドレスからドメイン名を調べるときに利用されます。 たとえば、受信サーバーがメールの送信元を確認するときに、IPアドレスをもとに逆引きを行い、送信元が正しいサーバーかどうかを判断します。その他の用途:MXレコードは、メールの正しい配送先を見つけるために使われます。TXTレコードは、ドメイン認証やスパム対策(SPF、DKIM、DMARC)などの設定情報を登録するのに利用されます。つまり、DNSレコードは「正引き」「逆引き」それぞれの動きを支える具体的なデータであり、 Webサイトの表示やメールの配送など、インターネットのあらゆる通信に欠かせない役割を果たしています。 ■ 5. DNSが使われる身近な例◇ ホームページを開くときブラウザにアドレスを入力すると、DNSが自動的にIPアドレスを調べ、正しいサーバーに接続します。◇ メールを送るときDNSのMXレコードを使って、どのサーバーにメールを送ればよいかを判断しています。◇ セキュリティ対策にも利用ドメイン認証やスパム対策(SPF、DKIMなど)にもDNSの情報が使われています。■ 6. まとめDNSは、インターネット上の「名前」と「数字の住所」を結びつける重要な仕組みです。正引き:名前からIPアドレスを調べる(Aレコード・AAAAレコードなどを利用)逆引き:IPアドレスから名前を調べる(PTRレコードを利用)DNSレコード:A、MX、TXTなど、通信や認証に必要な情報を管理DNSがあるおかげで、私たちは難しい数字を覚えずに、簡単な文字のアドレスで世界中のサイトにアクセスできます。 普段は意識しないDNSですが、正引きや逆引きの動きを支えながら、インターネットを動かす“縁の下の力持ち”なのです。
技術情報
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DNSとは?
最終更新日:
2025年11月7日ディーエヌエストハ?
インターネットでホームページを開くとき、私たちは「www.example.com」のような文字のアドレスを入力します。
しかし、インターネット上では数字のアドレス(IPアドレス)で通信が行われています。
この「文字の住所」と「数字の住所」をつなぐ仕組みがDNSです。
この記事では、DNSの役割や仕組み、そして正引き・逆引き、DNSレコードについてもわかりやすく説明します。
目次
■ 1. DNSとは何か
◇ インターネットの「名前と住所をつなぐしくみ」
DNS(ディーエヌエス)とは「Domain Name System」の略で、「ドメイン名(例:example.com)」と「IPアドレス(例:203.0.113.10)」を対応づける仕組みです。
人間は文字の名前を覚えやすいですが、コンピューターは数字のアドレス(IPアドレス)で通信します。
DNSは、この「名前」と「数字」を結びつける“インターネットの電話帳”のような存在です。
■ 2. DNSの基本的な仕組み
◇ 名前をIPアドレスに変える流れ
たとえば、あなたがブラウザに「www.example.com」と入力したとします。
そのときの流れは次のようになります。
このように、DNSはインターネット通信の「出発点」となる大切な仕組みです。
■ 3. DNSの正引きと逆引き
DNSの動きには、主に「正引き」と「逆引き」という2つの方向があります。
◇ 正引き(名前からIPアドレスを調べる)
「正引き」とは、ドメイン名からIPアドレスを調べることです。
たとえば、「www.example.com → 203.0.113.10」のように、名前を数字に変換します。
これは、ホームページを開くときやメールを送るときなどに使われています。
◇ 逆引き(IPアドレスから名前を調べる)
「逆引き」とは、その逆で、IPアドレスからドメイン名を調べることです。
たとえば、「203.0.113.10 → www.example.com」のように、数字から名前を探します。
逆引きは、通信元を確認したり、不正アクセスを防ぐときなどに使われることがあります。
■ 4. DNSレコードの種類と役割
DNSの情報は「レコード」と呼ばれる単位で管理されています。
レコードは、どんな情報を登録するかによって種類が分かれています。
◇ DNSレコードはどのように使われているのか
DNSレコードは、正引きや逆引きの動作を支える基本的なデータとして使われています。
たとえば、Webブラウザが「www.example.com」を開く際には、Aレコードを参照して正しいサーバーの場所を探します。
たとえば、受信サーバーがメールの送信元を確認するときに、IPアドレスをもとに逆引きを行い、送信元が正しいサーバーかどうかを判断します。
つまり、DNSレコードは「正引き」「逆引き」それぞれの動きを支える具体的なデータであり、
Webサイトの表示やメールの配送など、インターネットのあらゆる通信に欠かせない役割を果たしています。
■ 5. DNSが使われる身近な例
◇ ホームページを開くとき
ブラウザにアドレスを入力すると、DNSが自動的にIPアドレスを調べ、正しいサーバーに接続します。
◇ メールを送るとき
DNSのMXレコードを使って、どのサーバーにメールを送ればよいかを判断しています。
◇ セキュリティ対策にも利用
ドメイン認証やスパム対策(SPF、DKIMなど)にもDNSの情報が使われています。
■ 6. まとめ
DNSは、インターネット上の「名前」と「数字の住所」を結びつける重要な仕組みです。
DNSがあるおかげで、私たちは難しい数字を覚えずに、簡単な文字のアドレスで世界中のサイトにアクセスできます。
普段は意識しないDNSですが、正引きや逆引きの動きを支えながら、インターネットを動かす“縁の下の力持ち”なのです。