アークニツイテメールの送信経路が複雑化する中で、従来の認証技術だけでは正しい送信元を判定しきれないケースが増えており、そこで導入されているのが ARC です。 メールが複数のサーバーを経由しても、「どのサーバーがどの認証結果を引き継いだか」を確認できる仕組みとして利用されています。目次ARCとはARCを構成する3つのヘッダーARCが必要とされる背景ARC導入によるメリットまとめ■ 1. ARCとはARC(アーク)とは「Authenticated Received Chain」の略で、メール認証の結果を「受け渡し」できる技術です。最初にメールを受信したサーバーで行われた認証結果を、転送後のサーバーでも確認できるようにする仕組みとなっており、メールが転送サーバーやメーリングリストを経由すると、SPF や DKIM の判定が失敗してしまうことがありますが、ARC を利用することで、転送される前の受信サーバーで「正しく認証されていた」ことを後続のサーバーに伝えることができます。メーリングリストや転送サービスなど、送信者とは別のメールサーバーがメールの再配送を行う場合に特に有効な技術です。■ 2. ARCを構成する3つのヘッダーARC は次の3つのヘッダーで構成されます。◇ ARC-Authentication-Results(AAR)受信サーバーが判定した SPF・DKIM・DMARC などの認証結果を記述するヘッダーです。◇ ARC-Message-Signature(AMS)メールの本文や一部ヘッダーが変更されていないことを保証するための電子署名を記述するヘッダーです。◇ ARC-Seal(AS)ARCヘッダー自体の信頼性を保証するためのデジタル署名を記述するヘッダーです。■ 3. ARCが必要とされる背景◇ 既存の認証(SPF/DKIM/DMARC)の課題メーリングリストや転送サービスでは、以下のような問題が起こることがあります。中継メールサーバーが送信元の IP を変更 → SPF が失敗中継メールサーバーが件名の追加や本文の変更 → DKIM が失敗SPF、DKIM認証の失敗によりDMARC認証が失敗し、正当なメールが拒否される可能性があるこれを改善するために、「過去の正しい認証結果を信頼できる形で引き継ぐ」 ARC が導入されました。■ 4. ARC導入によるメリット◇ 正当なメールが拒否されるリスクを軽減メーリングリストや転送サービスを経由してもSPF、DKIM、DMARCの認証結果が引き継がれ、正当なメールと判断されやすくなります◇ 送信ドメインの信頼性向上SPF、DKIM、DMARCの認証結果を引き継ぐため送信者の正当性を保持でき、配信到達率向上にも寄与します。■ 5. まとめARC は、転送やメーリングリストなど「メールが複数のサーバーを経由する環境」において、認証結果を適切に引き継ぐための仕組みです。SPF・DKIM・DMARC を補完する役割を持ち、正当なメールであることを判断する際に役立ちます。
技術情報
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ARCについて
最終更新日:
2025年12月23日アークニツイテ
メールの送信経路が複雑化する中で、従来の認証技術だけでは正しい送信元を判定しきれないケースが増えており、そこで導入されているのが ARC です。
メールが複数のサーバーを経由しても、「どのサーバーがどの認証結果を引き継いだか」を確認できる仕組みとして利用されています。
目次
■ 1. ARCとは
ARC(アーク)とは「Authenticated Received Chain」の略で、メール認証の結果を「受け渡し」できる技術です。
最初にメールを受信したサーバーで行われた認証結果を、転送後のサーバーでも確認できるようにする仕組みとなっており、メールが転送サーバーやメーリングリストを経由すると、SPF や DKIM の判定が失敗してしまうことがありますが、ARC を利用することで、転送される前の受信サーバーで「正しく認証されていた」ことを後続のサーバーに伝えることができます。
メーリングリストや転送サービスなど、送信者とは別のメールサーバーがメールの再配送を行う場合に特に有効な技術です。
■ 2. ARCを構成する3つのヘッダー
ARC は次の3つのヘッダーで構成されます。
◇ ARC-Authentication-Results(AAR)
受信サーバーが判定した SPF・DKIM・DMARC などの認証結果を記述するヘッダーです。
◇ ARC-Message-Signature(AMS)
メールの本文や一部ヘッダーが変更されていないことを保証するための電子署名を記述するヘッダーです。
◇ ARC-Seal(AS)
ARCヘッダー自体の信頼性を保証するためのデジタル署名を記述するヘッダーです。
■ 3. ARCが必要とされる背景
◇ 既存の認証(SPF/DKIM/DMARC)の課題
メーリングリストや転送サービスでは、以下のような問題が起こることがあります。
中継メールサーバーが送信元の IP を変更 → SPF が失敗
中継メールサーバーが件名の追加や本文の変更 → DKIM が失敗
SPF、DKIM認証の失敗によりDMARC認証が失敗し、正当なメールが拒否される可能性がある
これを改善するために、「過去の正しい認証結果を信頼できる形で引き継ぐ」 ARC が導入されました。
■ 4. ARC導入によるメリット
◇ 正当なメールが拒否されるリスクを軽減
メーリングリストや転送サービスを経由してもSPF、DKIM、DMARCの認証結果が引き継がれ、正当なメールと判断されやすくなります
◇ 送信ドメインの信頼性向上
SPF、DKIM、DMARCの認証結果を引き継ぐため送信者の正当性を保持でき、配信到達率向上にも寄与します。
■ 5. まとめ
ARC は、転送やメーリングリストなど「メールが複数のサーバーを経由する環境」において、認証結果を適切に引き継ぐための仕組みです。
SPF・DKIM・DMARC を補完する役割を持ち、正当なメールであることを判断する際に役立ちます。